小さな嘘が積み重なって大きな嘘へ!長かった嘘

私は地元と遠く離れた県外で就職をしました。その就職先での面接でつい言ってしまった嘘があります。これが後々こんなに響くことになるとは思いませんでした。その日の面接は私にとってすごく重要なものでした。私はいくつか面接を付けている職場があったのですが、ここが一番の本命で、なんとしてでも受かりたいと思っていたのです。ですから多少盛ってでも面接官に良い印象を抱いてもらいたい、そして採用をしてもらいたいと思っていました。だからこそ、あの場面で嘘をついてしまったのです。

最初の面接は通常通りの自己アピールからで、良く聞かれる内容ばかりでした。しかし最近見た新聞記事を聞かれた時に私は用意していた新聞の記事の話をしました。偶然つい数日前の新聞に地元の近くの地域のことが話題になっていました。深層水関連の記事だったことを覚えています。決してここが地元だったわけではありませんが、どうせなら「地元なので」と言った方がインパクトがあると思って、面接時に軽い気持ちで地元だと嘘をついてしまったのです。するとこれに対する反響が良くて、いろいろと朗らかに話せました。

ただの新聞記事の面接内容でこれほど話が発展するとは思っていなくて、掴みはOKだったので話して良かったと思ったのです。この話題で盛り上がったことが良かったのかは分かりませんが、この本命の職場で採用されることができました。本当に嬉しくて良かったと一安心していたのです。ただこれが失敗でした。私の職場には私よりも10歳くらい年上のお局様がいました。その人がどうやら運悪く私が新聞記事で話題にしていた地域の出身者でした。面接官だった上司を通じて同じ地元出身だと話題に出たらしくて、私のことを同じ地域の出身者と思っていて困ってしまいました。

一度言ったからには今更「嘘でした」とは言えなくて、毎回その話題をされるときにギクリとしました。こうして私の嘘はどんどん増えて行きました。住んでいない場所の話をされたときに話について行けるように、たくさん勉強して、良く知るようにしました。同じ地元だと思っているお局様は他の職員よりずっと私に優しく親切に接してくれて、このせいもあり言えなかったです。どんどん大きくなってしまった嘘に、これを言ったらどうなるだろうかと考えたらぞっとしました。本当に内心恐怖感を持っていました。

ただ嘘は嘘です。いつかそれはバレるものなのです。私はその日、実家に帰っていました。連休で久々に実家に里帰りしました。それをどこから知ったのか、急にお局様から電話があり、ギクリとしました。思いっきり声を震わせながら出て話すと、どうやらお局様も実家に帰っているらしいです。タケノコを貰ったのでおすそ分けしたいと実家の場所を聞かれて、私はもうごまかせないと思いました。

真実を話すと電話口から聞こえるのは、乾いた笑いです。その時からお局様の私への態度はガラッと変わりました。今まですごく可愛がってくれたのに私とは距離をおくようになりました。周りの人からも不審がられて聞かれましたが、本当のことは言えなかったです。ずっと嘘を吐いていた私は責められるかと思いましたが、責めたりはしなかったです。でも話しかけてくれなくなったのがなんだか悲しいと思いました。ですからあるときにその人の声をかけて本当のことを洗いざらい話しました。面接で必死だった話から始めたらなんとか分かってくれて、今まで騙していたこを怒られはしましたが、許してもらえました。

嘘は吐くものではありません。それが面接のためと言っても駄目だと思います。私は長い間この嘘を切り抜けようと必死になってきたので、もう今後嘘はつきたくありません。お局様にいじめられる未来を想像していましたが、そうならなかったことが本当に良かったです。自分のついた嘘がこれほど後に引きづることもあるんだなと思うと、今後気をつけようと思いました。